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 独立行政法人福祉医療機構「長寿・子育て・障害者基金」助成事業
「感声による社会活躍・自立支援システムづくり事業」

 事業の目的と意義


あやめ
千葉県 千葉市「あやめ」 知的障害者授産施設小規模作業所 定員15名
平成19年 12月19日(水)第7回研修



 日々の積み重ねが大きな前進につながります。写真の「ハッ・ハッ・ハッ・ハッ・ハッ」は楽しく訓練して元気になるとても良い運動です。

 知識中心の考え方では、次から次に新しい事柄を知り・記憶する事が大切です。
 しかし、もう一方で正確で確実な技能を習得・体得する訓練も欠かせません。

 箸を使う技能、鉛筆・毛筆などで文字を書く技能、絵を描く技能、声を出す技能等々日本の文化習慣は人間の敏捷で高い身体能力を高めながら知能それ自体を向上させてきました。

 反射神経自体を発達させてきた技は剣道に見られる俊敏な動きに特徴がありますが、あまりにも素早い動きにスポーツとしては世界に審判の育成が難しく国際競技として受け入れられないほどです。

 日本の習慣による技能は、箸を使う事によって文字や絵を描く基礎能力を鍛錬し、声を出す事によって脳と身体を同時に鍛錬してきました。日本人の高度な技・技術は、手の器用さを育んできた文化習慣の中に美しく存在しています。

 日本語は、言葉による会話と言うだけではなく脳と身体を同時に発達させる重要な役割を果たしています。日本の伝統的な発声法は民謡や謡などに見られる腹式呼吸による発声です。

 それは美しい姿勢や歩き方そして挨拶にまで及んでいます。

 これを習慣にすることが感声の重要な要素でもあります。
楽しみながら積極性を引き出し、自発的に話せるようになる。それが、胎児・幼児から児童・成人・高齢者にいたるまで全ての人間に有効な力を発揮します。

 知的精神的障害と言われる人には全く知らない人と会うと緊張して話せなくなる方が多いのですが、一瞬で人の心を感じる力も強いようです。しかし、初めての人と話をするには少し時間も必要です。

 その時間を短くする事が出来たら地域で社会で受け入れられ,参加・活躍出来るようになり、自立の道も開けるのではないでしょうか。

 社会全体がその技能を習得すればそれは可能です。同時にその技能は社会全体の共通する価値観であり,誰もが納得して実行出来るものでなくてはなりません。それが「美しい日本語の響き感声」です。それを着実に実現するのが感声の発声訓練です。

 あやめに通所しているSさんは、はじめ興奮気味でなかなかジッとして発声訓練に参加出来ませんでした。

 しかし、5から6回くらい研修を重ねて来た所で変化が見え始めてきました。
今では、最初から椅子にしっかり座り、教材の「感声」を目で追っています。

 それが、立って前に出て発声できるようになりました。まだ小さな声ですが一言づつ読み始めたのです。
 前に出て読むと言うことは非常に緊張します。それでも一人で前に出て「あかはなま・・・・・しいたらさやわ」を発声したのです。

 この変化は本当に素晴らしいことです。そして会場に来てすぐに挨拶してくださるようにもなりました。

 お腹が少しづつ動くようになってきました。声が出た喜びを実感したのでしょう嬉しそうに抱きついて来てくれるのです。
 今後とてもが楽しみです。
平成19年 11月30日(金)第6回研修



 千葉県障害者障害者スポーツ・レクリエーションセンターでの研修も安定してきました。

 施設の職員や家族以外の第三者とのコミュニケーションが、どのような内容で、どのくらいの期間が必要なのかという課題を念頭に、会話が実現出来るようになる訓練として6回目の研修です。

 10人中7名の方は言葉によるコミニュケーションが出来るようです。
3名の方は会話によるコミュニケーションまでにはいたらないものの話そうと声を出し、努力する様子がハッキリ確認出来ました。

 笑顔で「おくのほそ道」を響く声で読むKさん。俳句を明るい音色で唄うように読むIさん。「かごめかごめ」は皆で手をつないで輪になって唄いました。

 会話に繋がる発声が少しずつ大きくなっているように思います。その方も、始めに椅子を並べ、研修が終わって「椅子を片付けて下さい」と御願いするとちゃんと片付けて下さいます。

 こうしたことは施設では以前より行われているかもしれませんが、社会に参加し、活躍し、自立を目指すとすれば出来るだけ早くコミュニケーションを確立すること。そのための技術を施設も家庭も社会も取得していれば、より現実的に前進出来ると思います。

 施設の職員の方が持っているスキルを家庭・地域に広めることが出来ればそれがより早まるのではないかと思います。

 他の施設では、最重度の方には内職も出来ない方が多くほとんど何もしていません。施設の外に出る機会も限られています。

 そういう方々が揃って受けられる訓練。それが「呼吸と発声」の訓練です。
この訓練は毎日短い時間でもしっかり続けることが上達のポイントです。

 「あやめ」の皆さんは、それぞれ素晴らしい才能を持っており、情熱もあります。
今後の訓練を通じて1日も早く、社会に参加し、活躍して頂ければと願っています。

平成19年12月19日(水) 第7回研修
平成20年 1月30日(水) 第8回研修
平成20年 2月20日(水) 第9回研修
平成20年 3月19日(水) 第10回研修
平成19年 10月31日(水)第5回研修



 あやめは平成20年4月より、新たな事業体「生活介護と就労継続支援(B型)の事業を行う多機能型事業所」に移行することを理事会で承認しました。
 定員も増やせるそうです。私達も楽しみです。
 あやめでは感声研修を「朗読タイム」として平成20年3月までのスケジュールが決まり、千葉市の障害スポーツ・リクリエーションセンターの他目的室で研修しています。
 明るく、広々とした施設で環境が素晴らしいところです。
 いつもの呼吸と発声の準備運動の後、「縄文の声」の紙芝居を披露しました。
段々声が大きくなっていく「小声彦」の変化に注目が集まりました。

 大きな声が出るまで「3年かかりました」と言うと「えー」という声もでました。
いよいよ大きな声になって、神様から大声主の名前をもらい、声の小さな子供達に「オーイ・オーイ」と声をかけて元気にするところでは、施設全体に響き渡る声に、一緒にきていた職員の方も外の様子を見に行きました。

  声がうまく出せないYさんやSさんも元気に参加して下さいました。「おくのほそ道」の朗読では、「Yさんお願いします」「Sさんお願いします」というとすっと立って一生懸命です。特にSさんは、始めて施設であった時部屋の隅で嬌声を上げながら本を一生懸命やぶり、なかなか発声に参加出来ませんでした。それが今日は、素直に椅子に座り、名前を呼ぶと立って下さいました。
 顔を赤らめながら一生懸命でした。
 5回から6回の研修でほとんどの施設の雰囲気が明確に変化してきました。
 この変化を施設職員のみなさんにしっかりと受け止めて頂き訓練を進めて頂ければ幸いです。
 実修正の参加もありましたが「かごめかごめ」の歌もリズミカルに唄ってくれます。
 あやめの皆さんは元気溌溂でした。


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