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 独立行政法人福祉医療機構「長寿・子育て・障害者基金」助成事業
「感声による社会活躍・自立支援システムづくり事業」

 事業の目的と意義


野田芽吹学園
千葉県 野田市「野田芽吹学園」 野田市指定知的障害者入所更生施設 定員50名
平成20年9月19日(金) 全国報告会in野田市


(写真は、絵画作品を鑑賞する入場者)


 全国報告会の第1回を9月19日(金)台風13号が近づく天候の中、野田市「欅のホール」で参加者130名のもとに開催されました。

 会場のロビーには、施設の皆さんのアクリル画の力作が展示され見る人の感動を呼びました。
 感声アイモ理事長木村は、主催者あいさつで「事業を通じて知的障害者の『天性で生きる力』を声で育んできました。その力で未来を拓きたい。」とマイクを使わず直接大きな声で訴えました。

 野田市長が議会の関係で出席出来なかったため、齋藤隆昌副市長と藤井浩野田市社会福祉協議会会長(野田芽吹学園理事長)からご来賓の挨拶を頂きました。
 齋藤隆昌副市長は特に「全国で様々な活動を展開している感声アイモの皆さんが野田市で報告会を開催される事を歓迎します。」「野田芽吹学園の皆さん『おくのほそ道』の朗読を楽しみにしています。」「これからは隠された才能を根気よく引き上げていく事が大切です。」と話されました。


 また、藤井浩会長は「人と話しがうまく出来ない学園の利用者が『おくのほそ道』を暗誦で朗読出来るようになり、大変な勇気をもらった。」と今日までの取り組みを高く評価して頂きました。

 他に来賓として、千葉県社会福祉協議会ボランティアセンターの班長鳥山けいこさんに参加して頂きました。鳥山さんは、平成17・18年の「ウエルカムリクエスト」の企画でコーディネートして頂き今日の活動の発展に大変なご尽力を頂きました。
 来賓としてご参加の皆様ありがとうございました。


(写真は大きな声で朗読する野田芽吹学園の皆さん)


 感声アイモの事務局長で声育士の菅原が全体報告をし、今日までの取り組みを紹介しました。
その中では、特に将来の展望として「家庭で、学校で、施設でそれぞれが知的障害とされる方の教育・訓練を精一杯行って来ましたが、なかなか難しく会話1つとっても実現出来ない現状にあります。しかし、知的と云われる皆さんは話しをする事が出来るのです。ご家族だけで難しければぜひ施設での取り組みを応援して下さい。家庭と学校と施設が手を結んで取り組めるようにそれぞれの立場を乗り越えて活動出来るのがNPO法人の特徴です。人間として生まれて来た使命・生きがいを見つけ元気に生活出来る環境づくりにご協力下さい。」と訴えました。

 施設の報告を野田芽吹学園生活支援員チーフの増田雅樹さんがプロジェクターを使って行いました。その中では「感声アイモが初めて施設で研修した時『着物を着た元気なおばさんとちょんまげのおじさん』というのが印象で何しに来たのだろうと思っていました。
 しかし利用者さは、挨拶をして褒められたり大きな声に興味を持ち『あかはなま・・・』の発声訓練に少しづつ参加して来ました。
  初めは『あかまなま・・・』と『あいうえお』の区別がつかない人も居ましたがだんだん『あかはなま・・・』と云えるようになり、日頃落ち着かない人や日中作業に参加出来ない人も6ヶ月くらいすると変化が進み、『おくのほそ道』の朗読ができるまでになったのです。
 文書を読める人は目で、読めない人は耳で、またリズムでとそれぞれの覚え方に違いがありますが着実に出来るようになっていきました。
 最重度の方の絵画訓練も『こうだときめつけず、無の感覚』で取り組みました。
 1年後、日中作業の中に朗読の時間『感声アイモ』が定着しました。
 そして『おくのほそ道』の暗誦での朗読ができるようになったのです。
 僕たちが出来なかった利用者さんの才能をアイモさんが引き出して下さいました。」


(写真は一人で朗読する野田芽吹学園のEさん)


 野田芽吹学園を利用する約40名の皆さんの「おくのほそ道」の朗読発表では、発端をEさんが独りで朗読・旅立ちを5人で朗読し、全員で発端を朗読しました。会場は感激と感動の拍手に包まれました。  引き続き、その変化を実現した具体的「感声」の声を出す訓練の仕方を会場の皆さんと体験し、感声のDVDの抽選会を行いました。
 閉会の挨拶で、野田芽吹学園の鈴木美由紀施設長は「この様な機会を与えて下さいました感声アイモさんに心より感謝申し上げます。」と話され盛会のうちに終了しました。

 参加者は、会場をでる時に体験でおこなった「アー・アー」の発声を挨拶代わりに、明るく元気に笑顔で話しかけて下さいました。本当にありがとうございました。

 また、野田芽吹学園実行委員会の方々が司会・進行・受付・アクリル画の額装から展示・会場案内等々大変ご協力を頂きました事心より感謝申し上げます。

 寄せられたアンケートの中で特徴的な感想と意見を紹介します。

アンケート及びコメントより
・ とても素晴らしかったです。ありがとうございました。
・ 勉強になりました。長く続けることが出来るか否かそれが問題だと思います。
・ 声を出す事で健康に繋がる事を再認識しました。
・ 施設「利用者の皆さんの生きる力」を強く感じました。
・ 健康と声の関係がよくわかりました。「腰骨を使い伸ばす教育」ということを言われた先人がいましたが発声の仕方と似ていると感じました。
・ 声を出す事の大切さがわかりました。
・ こういう活動がある事を存じませんでした。
・ はじめて参加させて頂き本当に楽しかったです。
・ はじめて本物の声を聞いて、発表では不思議な感覚を覚えました。同時にとても感動しました。
・ 難しい事ではなく「元気で明るく!」なのですね。
・ 初めての参加でしたが非常に興味深い内容でした。今後色々な分野に応用可能だと思いましたし、将来性を感じました。
・ 私は営業ですが、対個人の場合もあればセミナーの講師で多数を対象とする場合もあります。お客様にとって聞きやすい発声は武器になるのではと思いました。
・ 私も朗読等をやっているのでいろいろ楽しくすごせました。
・ 初めてのお話を聞かせていただきました。参考になりました。ありがとうございました。
・ 話しべたなほうですがぜひ練習をし、発声を良くしたいと思います。良い声で話せるようにしたい。
・ 本当にためになりました。今から練習したいと思いました。ありがとうございました。
・ とてもよかつたです。利用者の方の発表、絵、とてもすばらしい。
・ 芽吹き学園の利用者が奥の細道を暗誦するのに驚きました。
・ 色々な面で勉強になりました。
・ 自分の健康のため、続けようと思います。
・ 自分のためになります。体のためにもいいと実感しました。練習もして頂いてとても楽しかったです。教え方がとても楽しく面白くして頂いてよかったです。すると明るくなるし、体もあたたかくなるしすばらしいです。
・ 学園の皆さんたいへん良く出来ました。感激しました。
・ 発声練習が聴けて良かった。難しい。チャンスがあったら又やりたい。
・ 練習次第で成果が出るものと感動しました。
・ 腹の底から呼吸を整え声を出す事については、とても身体全体に良いと云う事はわかった気がします。
・ 学園で発声と絵画指導をして頂いていたことを知ることができました。本当にありがとうございました。
・ 本日は、出席できてよかったと思っています。実践してみると、皆さん良さをわかってくださるようですね。

参考資料
野田市に配布された地域新聞「野田版」

平成20年6月27日(金) 第13回研修会



 野田芽吹学園の皆さんは鈴木施設長さんを先頭に、9月19日(金)欅のホールで午後1時に開催する感声アイモの全国報告会に向けての取り組みが進んでいます。

 朗読は4つの班が分担して「おくの細道」を朗読します。それも全て暗誦です。舞台では台本を持たずに詠唱する練習をしています。

 また、絵画も精力的に製作しています。(写真)
 素晴らしい作品が出来るたびに声を出す事が出来ないMさんも満足した笑顔を見せて下さいます。そして自分の作品を飾ってほしいと指と目で合図します。それがハッキリとした意志表示になってその自信が伝わって来ます。

 声を出せない人は目と手と態度でコミュニケーシヨンします。
 声も絵も1つの表現方法であり相手とコミュニケーションする具体的な方法です。今までは会話が出来・文字が書ける事がコミュニケーションでそれ以外は手話も含め特殊な方法とされていますがその「思い込み」を取り払えば意志を伝える方法は全て立派なコミュニケーションです。問題はそれを受け止める側の感受性にあります。

 多くの人が言葉にならない「声」に心を感じる技能を身に付けてほしいと思います。「目」と「手」の動きを見て心を感じる技能を身に付けてほしいと思います。

 そこに心を感じる研ぎすまされた感性が生き・育まれていくと思います。
 心は感性であり感性は心です。感性の教育が十分に出来ればこうした問題を本質的に改善出来ると思います。

 全国報告会「野田市報告会」で鈴木施設長さんは「訓練を続ければ素晴らしい事ができるようになる」というメッセージを発信したいとおっしゃっていました。

 午後の発声訓練では「おくの細道」の朗読に非常に熱心なEさんが活躍します。木村が野田芽吹学園で初めて朗読した鈴木牧之の北越雪譜から「熊人を助(くまひとをたすく)」を初めて聴いて隣ですぐにまねをして読み上げました。

 さびの「もし情けあれば助たまへーーーーー」と木村が浄瑠璃の哭き語りのように読むと同じように「えぇぇぇぇー」と読み、参加者からも思わず拍手が起こりました。

 木村の朗読の最中で拍手がでたのは初めてです。



 次に野田報告会で発表する「おくの細道」の練習を行うとEさんが前に出て(写真)、「発端」から「旅立ち」までの全文を一人で読み上げ、自信タッフリの笑顔で席に戻りました。

 その後廊下で「素晴らしい朗読でしたね」と声をかけると満面の笑顔で応えて下さいました。その笑顔が大きな自信を表しています。

 感声に始めから反応し「ミョ・ミョ・ミョ・ミョ・ミョ」と意味をなさない声を出していましたが、彼は日本語のリズムを一瞬に記憶し理解したのだと思います。

 Eさんは言葉ではなく「日本語が本来持っている美しいリズム」で学習したのです。木村が初めて朗読した「熊人を助く」もはじめは内容ではなく「日本語のリズム」で一緒に読んだのです。

 この手法は知的・発達等々に障害があるとされている方のコミュニケーション訓練・教育に大きな貢献が出来、全く新しいジャンルを開く予感がします。

 全国報告会に向けて,現実的かつ具体的なコミュニケーション訓練の新たな手法を紹介出来ると思います。

 これが普及すれば幼稚園・小学校・中学校・高校の教育にも「心の教育・日本語の発声教育」に貢献出来る可能性があり、心の問題で起る様々な社会問題の根本的な解決策として実践的に繋がるのではないかと期待しています。


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